TKC全国会の基本理念である「自利利他」について、飯塚毅初代会長は次のように述べています。
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「自利とは利他をいう」これは伝教大師のことばである。 利他の他は対象物(客体)という意味であって己れの五体のすべてをも包含するものである。 これに対して自利の自は、主体たる一心、即ち空を意味している。 自利とは利他をいう 人間にとっての認識の客体は、最澄によれば諸法または一切法、道元によれば一切法と呼ばれ、主体は、両者いずれも、一心と表現している。 マルクスは、言語もまた物質的なるものだといったが、言語が社会の産物であり、人間にとって一種の客体であるという点で、その言葉は正しい。 自利とは利他をいう。この言葉は、今から1300年前に比叡山を開いた伝教大師(最澄・28歳で桓武(かんむ)天皇の顧問をつとめた天才的な人)の言葉です。利他の他は、対象物(客体)という意味であって、己の五体のすべてをも包含するものである。これに対して自利の自は、主体たる一心即ち空を意味している。この理論的構造が分かるようになれば、会計事務所の大発展は間違いないところだ。日蓮も親鸞も法然も道元も、最澄が開いた比叡山で青年時代を過ごしている。そしてその哲学理論の精緻さは皆悩まされたようであり、無理もないところであった。今日それらが、『天台本覚論』という書名で総括され出版されている。 これを諸君が軽く読破できるようならば、公認会計士試験や税理士試験などは、問題なく突破しうるほどのものである。 空 最澄は、常に一心(空)を見、一切法を見なさいと言っている。空というのは主体のことで、主体を見なさいということは、己れの心の本体を振り返りなさいということだ。そして一切法を見なさいというのは、現象を見なさいということだ。相即の理を非常にていねいに説明している。それは、一心を見る心を消してから、一切法をみなさい、といっているのではない。同時なのだ。そうでないと、色即是空はなりたたない。ところで実は、その主体というのは、お互いはごみだらけなんだが・・・・・・・。 (飯恚B「会計人の原点」45頁)
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利他不異自利 自利不異利他 利他即是自利 自利即是利他 自利即利他 利他是自利 |